さて、昨日は資料作りの愚痴みたいな話を書いてしまったが、
意外に反響があった。
「そんな上司は殴ってしまいそう」
「市議になって告発しましょう!」
みたいな励ましのお便りを頂いた。
上司をぶん殴り、市議になって告発する…。
実際に行うハードルは高いので、しないと思うが、非常に心の励みになった。
キウイを皮ごと食う話に同意してもらった次くらいに感動したものである。
うむ。
そんな課長だが、実のところ最悪な人でもない。
お人好しで根は普通に良い人である。
良い人であるが、課長として良いかというと、そこは疑問である。
今日は、決算書の内容について、担当課と協議を行った。
決算書には、所持している財産…不動産や株、出資金等も記載することになっている。
財産に関する調書、という項目だ。
結論として、令和4年度の決算書のその項目に、入れてはいけない金額が入っていた。
でも、別の部署がその出資金についてホームページなどで載せちゃってしまっているから、
今更変えられない。どうしよう?
という相談だった。
課長は悩み、
「出資金は最低いくらから決算書に載せる必要があるのかしら?」
「出資金は永久的に決算書に載せるのかしら?」
みたいにブツブツ言っている。
何を言ってるんだろう?
今、問題になっているのは、決算書に載せるべきは、何月何日時点の資金か?
であり、
既に掲載している出資金を、決算書に載せるべきか否かという話は論点が別である。
それをかいつまんで説明すると、課長は明らかに不機嫌になった。
係長に指摘されたのが気に入らないのか、
『あんた、頭悪いだろ』と口に出さないがそう思いながら説明したからなのか、
真相はわからない。
でも放っておいたら会議が永久に終わらない気がしたので、説明して正解だったと思っている。
課長は自分が議論を混ぜているという自覚を持ってほしいなぁ。
結局、決算書への掲載案をいくつか示し、担当課が議会で説明できるやり方にすることで話は終わった。
この会議は、たぶん30分も掛からない内容だと思うが、1時間以上経っていた。
午前はそんな感じで終り、午後はゴミ捨てに行く予定になっていた。
会計課は男手が少ないため、大量の紙ごみを捨てに行く力仕事は俺の役目である。
今年から若い男が入ってきたので、そいつを連れて、焼却施設までゴミを運んだ。
俺は上司と一緒に出掛けたら上司に缶ジュースをおごってもらうが、
今日は若手と一緒だったので、自販機で飲み物をおごってやった。
自販機のジュースなんざ、些細なことではあるが、後輩は喜んでいた。
たまにしか外に出られないし、数百円のものだが、ちょっとしたお得感を持ってもらえたら良い。
という気持ちもある。
大体今日は暑かったしな。
ゴミ捨てから戻り、しばらくして、課長が近づいて来た。
俺の机に500円玉を置いて立ち去ろうとするので、
『何で現金くれるんですか?』
って聞いたら、
「ごみ捨てで若い子にジュース買ってあげたんでしょう?出してあげる」
とのことだった。
いやいやいやいや。
一緒にゴミ捨てで現場に出たから、自分が買うついでにおごってあげた、しかも数百円のものよ。
出掛ける前にくれたならまだしも、後から取り繕うようにもらってもなぁ。
『あれは現場行ったから買っただけです。課長からは頂けません』
って言って返した。
空気読んでほしい。
今日もいろいろあったが、帰り際にも嫌な気持ちにさせられた。
うちの課には、扇風機が3台ほどあるのだが、人数が多いため、全員に風が行き渡らない。
最近入った新人の男が、暑そうに団扇で仰いでいたので、
俺が机の下に隠し持っている、私物のサーキュレーターを若い男に風が行くように、
設置することにした。
暑さのピークの時に使うと一気に涼しくなるので、今でもたまに使っているのだが、
後輩に常に暑い思いをさせるのもかわいそうだし、俺の机の下よりは風が回る範囲が広がるので、
全体のためにはそうした方がよいと判断したのだ。
係員達が帰り際、
「係長のサーキュレーターのお陰で涼しかったです。ありがとうございました。」
って言って帰っていった。
設置した甲斐があるというものだ。
その後、課長が、
「係長、席が変わって自分が涼しくなったから、私物を設置してあげたのよね」
と勝手なストーリーを作って独り言のように言った。
まぁ、何と思われようと構わないのだが、
俺は自分が涼しくてもう不要だから係員のために設置したのではない。
その方がみんなのためになると思ったからである。
なんなら足元に猛暑の保険で置いておきたい気持ちを振り払って設置したのである。
課長の物言いでは、俺は自分のことしか考えていないように聞こえてしまう。
確かに俺の席が常に猛烈に暑かったら、
新人のために私物を設置したりはしなかっただろう。
しかし…課長は俺をそんな目でしか見ていないんだな、と思うと、
非常に心が寒くなった。
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