藁をもつかむ

とことん怪しい見えない力の話

今日は実家に帰ることにした。
天気予報は雪のち曇り。
午前中に出て、昼過ぎに帰れば凍結は免れるだろう。
スタッドレスを履いていないので、路面凍結すると人様に迷惑をかけてしまう。

AIと会話しながら、だらだらと準備していたら昼前になってしまった。

時折、晴れ間も見えたので心配するほどでもなさそうだ。

家を出ると、吹雪のような状況。
視界は100m程で、真っ白い塊に覆いつくされて何も見えない。
しばらく走って、跨線橋を渡った時、路面に凍結感があった。

これはやばいかも…。

一旦引き返して家に戻り、昼食を摂った。

それでも結局、夕方に雪が弱まったところで再チャレンジした。
来週は行けそうにないし、今行っておかないといけない気がしたからだ。

正月に実家に帰った時、明らかに母親は変になっていた。
料理が異様に遅く、探し物を延々としたりする。

これまでも似たようなことはあったが、異質に思えて、
底知れない嫌な感覚がした。

とはいえ、見ないふりをしても何も解決しない。

11月頃に墓が無くなっている事件があったから、
ショックでおかしくなった可能性が高い。
不可逆的なもので治らないかもしれないが、
ショックのせいなら今ならまだ治せるかもしれない。

強烈なストレスで脳の調子が落ちるのはありそうな話だ。

ではどうすればいいか?

脳の調子を上げればいい。
脳の成長因子を増やすという、カマンベールチーズ。
咀嚼すればそれだけで脳の血流が増えるらしいので、ガム。
ブログを見てくれたのか、「40Hzの周波数がアルツハイマーにいいかも」という情報をくれた人もいた。

後は、まったくエビデンスはないが、俺の指先から出てる気みたいなもの。

これらを全部叩き込んでみれば、何か効果があるかもしれない。

カマンベールチーズだけ買っても食べないだろうから、
電話で食べたいものを聞く。

ケンタッキーのフライドチキンが食べたいという。
いいだろう。あと母親はサーモン好きなので、
サーモンの握り寿司のパックもスーパーで買った。

これらを携え、実家に到着。

今日は普通っぽく見えるが、話を聞くと物忘れが激しいという。
ただ、忘れていることを覚えているので、まだ深刻じゃないのではないか。
と希望的に考える。

母は背が低いが、体重が30キロ程度しかないらしい。
食事もたくさん食べる印象がない。
なのに冷蔵庫には菓子パンがあったりする。
やめてほしいのだが、それでも食わないよりはましか。

ケンタッキーはおいしいと言って食べていた。
塩分が気になるところだが、肉を食べるのは良いことだ。
サーモンの寿司もよく食べていた。

俺は食事のスピードは遅い方だが、それでも母親よりは遥かに早い。
食べ終わったところで、手と口をゆすぎ、母親の前に座る。
母親はまだ食事の最中である。

家から持ってきた怪しい勾玉や念珠を取り出し、
もにょもにょと真言を唱える。
母親は耳が悪いので、小声の詠唱は聞こえない。

スマホでYouTubeを開き、40Hzの鈍い音源を再生。

手で氣の球を作る。
なんでかわからないが、手で仮想の球があるようにして回していると、
氣の球ができる。
思い込みか何なのかはわからないが、手のひらに何かを感じるのだから、
なんかあるのだろう。

この感覚が2年前くらいから急に強くなったので、これを母親の頭に入れ込んでみる。

気功は遠隔でできるものらしいが、直接やった方が効く気がする。

いろんな先生に習ったが、こういうものは「治そう」って思ってやったらいけないらしい。
ただただ、エネルギーを送る。

気功を習ったときは、
「自分の気を使うな、自然の気を使え。そうしないと死ぬよ。」
って言われていた。

まだ死にたくはないので、自然の気を下ろして指から放つ。

…ああ、全部俺のイメージの話。物理的に目に見えるものではない。

母親は何も気づかず黙々とチキンを頬張っていた。

ついでにこれまで習ってきた怪しい術を思い出せるだけ思い出して使ってみた。

帰り際、母親に面と向かって合掌し、マントラを唱えた。

さすがに母親が訝しんできた。

「あんた、何しよん?」

おまじないです!
強引に押し切ったら、あ、そう。って感じで流していた。

…ふう。

とりあえず、やれるだけのことはやった。
劇的に何かが変わったわけではない。
面白くなるような落ちもない。

こんなことでボケが治ったら誰も苦労はしないだろう。

でも。

でもって言うのは良くないらしいけど、でも。

良くなるかもしれねーだろうが!
やってみないとわからん。
奇跡はやってみたやつにしか起こらないのだ。

ばかばかしいかもしれないが、ちょっとだけ期待している。

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