役所で使うロボット(RPA)の現状と今後の展開

地下役人の仕事

職場にRPAというロボットが導入されている。

導入はされているが、使っている職員はごく限られている。

ライセンスの問題もあるが、単純によくわからないから使っていないというのが実情だろう。

RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略称である。英語のスペルも打った方がカッコ良さそうなので、ネット検索して貼り付けた。

ロボットと言ってもアプリ(ソフトウェア)の一種であり、

動作をプログラムして、人の手を介さずに業務をしてもらう。というものだ。

Excelのマクロを使ったことがある人ならイメージが付きやすいと思う。

Excelマクロは、Excel内の操作を自動化できるが、

RPAはパソコンの操作そのものを自動化できるものである。

例えば経理のアプリを起動して、Excelの表からデータを一つずつ取ってきて、

経理のアプリに入力する。

このように、人が操作する感覚でロボットを動作させることができるのである。

ロボットはちゃんと作れば非常に便利であるが、設定が面倒くさい。

うちの役所では割と使い勝手の良い、設定がしやすいロボットを導入しているが、

それでも何かの作業をさせるには、相応の設定作業が必要になる。

ゆくゆくは会計課で支出伝票の審査業務で喘いでいる係員達を楽にするため、

審査の自動化をしたいと思っている。

ロボットはパソコンの中、情報空間に存在しているので、物理空間である三次元世界の紙の資料を見て、マーカーでチェックとかはできない。

だが電子化された伝票であれば、同じく電子データであるExcelと突き合わせることはできる。

俺の構想では電子化された財務システム内の伝票データをダウンロードして、伝票の審査で使用する資料をExcel化する。

最初は、人間の手で伝票データとExcelを使って、Excelで審査を行い、

審査がOKなら、ロボットに審査済みの処理だけひたすらさせる。

ただただボタンを押すだけみたいな動作をさせるだけだ。

人間の審査は終わっているので、ロボットのやることは単なる審査済みの更新作業だけになる。

いきなりロボットに複雑なことをさせようとしても、きっとうまく行かないからだ。

このステップがうまく行ったら、ロボットにExcel上の審査も行うようにプログラムを追加。

人間はExcelの準備をしてやればいい。

これまたうまく行ったら、財務システムから審査すべきデータをダウンロードするところもロボットの作業として追加する。

これらがすべてうまく動けば、ほぼ自動審査が完成している…はずである。

仮に途中までしかできなくても、単純作業はロボットに任せられるので、ある程度の業務改善になり、残業が減るかもしれない。

もっと踏み込んで、「ロボットに審査させれば、人、いらないじゃん」ってみんなに気付いてもらうところまで持って行きたい。

実際には、チェックが必要になるから、最終チェックくらいは人の目が必要だと思う。

それでも、今やっている伝票審査のような、電子の伝票であっても紙を印刷し、マーカーでチェックして、3人も4人も審査職員を配置して、ようやく審査完了。みたいな流れを変えるきっかけを作りたい。

最終審査以外は、ロボットがやってます。

で、問題ないはずである。

究極的には、伝票の作成から支払いまで完全自動化したいが、

それはロボットの話から逸脱してしまうし、1~2年で出来る話でもないだろう。

先ずは、目の前のロボットを使えるようになるのが先決である。

そんなわけで、30分くらいで適当に審査ロボットを作ってみた。

俺の担当する審査だけをするロボットだ。

審査日を入力して、更新ボタンを押すだけを延々と繰り返すという、何ともお粗末なものである。

ロボットには、顔も形もない。

ただプログラムを実行するだけだ。

それでも、実行すると、マウスカーソルが勝手に動き、教えた通り日付を入力し、更新ボタンを押す…プログラムしてるんだから当たり前なのだが、忠実に動くロボットがかわいく思えてきた。

まぁ誰にも共感されそうにないので、それは黙っておこう。

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