変なやつ

今日の夕食は馴染みの定食屋が一杯だったので、コンビニで済ませることにした。
ゆで卵と、蕎麦でも食うかな。
買い物かごを専業主婦のように小脇に抱え、
食うだけの献立を考えていた。

レジから声が聞こえる。客の声は小さく聞き取りにくい。

店員「19歳なんですよね。では売れません」
客「…(兄弟?)のものを買うのに…」
店員「ダメです」

どうやら、酒かたばこを買おうとしているようだ。
レジにいる客は若い男。顔は見えないが、革ジャンのような服に長髪でパーマをかけている。
店員は、店長さんかな。はっきりものをいうタイプの女性だった。

客「どうしても売れないのか?」
店員「ダメです」

なかなか食い下がるやつだ。
しかし声が小さく、グズグズ言っているのはわかるが、よく聞こえない。

店員「無理なものは無理なので、お帰りください」

男はカウンターから離れつつ、何か言っている。

店員「いや、謝りません!」

よくわからないが、なぜか店員に「謝らないのか?」と言っているようだ。

店員「謝りません!」

まだ言っているようだ。

男はあきらめたようで、コンビニを出て行った。

店員「ありがとうございました~!」

最後にお礼を投げかけていた。
厄払いみたいなものだろう。

コンビニも大変だな。
あの客は、兄弟のお使いみたいに言っていたようだ。
本当に兄弟のお使いなのか、本人が欲しかったのかは定かではないが。
断られて店員に「謝らないのか?」と謎の抵抗。

『売ってさしあげられなくて申し訳ありません。』
とでも言ってほしかったのだろうか。

自分が客だから、店員に断られたのが許せなかったのだろうか。
おろかよのー。
まぁ、何も買ってないから、客ですらないのだが。

とりあえず事件も起こらなかったし、オチもない。
変な奴がいた、という話。

コメント

シェアする
地下役人エムをフォローする
タイトルとURLをコピーしました