最近、体力がない。
体力がないことに気付いてしまった。
ふと、腕立て伏せでもやってみるかと思い立ち、
10回ほどやってみた。
後半、陳腐な表現だが、生まれたての小鹿のように、
ひじや肩が震えるのである。
たかだか腕立て伏せが10回もまともにできないとは…
これはやばい。
そういえばここ数年、土日や連休になると頭痛がするようになった。
しかも結構な頻度で発生しており、
筋力のせいではないかも知れないが、何か良くない状態になりつつある。
老…いや!違うぞ!
筋力はいくつになっても鍛えられるのだ。
朝のニュースで90歳越えの爺さんがトライアスロンをしているという話もあった。
ここは筋トレをするしかない。
三日坊主とかそんなものは甘えである。
これからずっとやる。一生やる。やるのだ。
こういう覚悟は、まぁ続かない。
よし、記録だ。カレンダー…は、月めくりを数か月忘れることもある。却下。
メモ帳も、忘れる。却下。
Excel入力、これだ。
よし、Excelで表を作ってそこに入力しよう。
でもできれば習慣化アプリを作成して、
ソーシャルゲームのようにアプリを眺める癖を付ければ、
おのずと習慣化できるのでは?
そう思って、最初はExcel…はパソコンに入っていないので、
ただで使えるリブレオフィスとかいう便利アプリをインストールし、
記録を付け始めた。
悪くはないが、表にちまちま実績を入力するのはつまらぬ。
やはりアプリ化だな。
AIさんに相談。
できると申すか。うむ。よいぞ。
しかし放っておいたら変なアプリを勝手に作って使えない未来が待っているに違いない。
ある程度設計が必要だ。
とりあえずWebアプリで作りましょうと提案がある。
うん。よーわからんが、それで行こう。
いきなりAppleストアに登録とかしんどそうだし。
画面にこう、人型のキャラクタを表示してだな、
人型は、棒人間でいいや。
棒人間の横に習慣化したい項目を並べてグラフ化する。
ボタンを押したら習慣化したい項目がインクリメント…1ずつ増えていく。
そういう感じよ、わかれAI!
ExcelみたいなCalcっていうアプリで画面構成を作成、
いくつか質問してくるので適当に回答。
とりあえずプロトタイプ作ろうぜ。って打つと何やら作り始めた。
…。
なんかよくわからんアプリの使用許諾とか出てきた。
このアプリを使ってAIがアプリを作成するのか。
「7分24秒。試作版が完成しました。」
早い。まじか。
恐る恐る起動してみる。
なんかカッコいい画面!
か、かっこ良すぎる人のグラフィック!
俺が〇とか□で描いたトイレのピクトグラムのような棒人間が、
中二病全開のカッコいいお兄さんの画像になっている!

誰やねんこいつ。
こんなん恥ずかしくて使えん。
AIに注文。
人型がカッコよすぎるぞ。
「習慣の記録をするだけなのに、明らかに世界を救う側でしたね」
うるせぇ。
いいから直せ。
「素朴な育成用アバターを作成しました。」

…これも何か違う!
いかん、AIに任せていると一生決まらない気がしてきた。
自分の部屋にある埃をかぶった姿見をざっと拭いて、
全身を自撮りする。
この自分の写真と、昔のゲームの女神転生みたいなアニメっぽくないこの雰囲気で頼む!
…できた。
ドット絵だが、まんま俺じゃねぇか。
こんなもん載せられない。
これで形はできた。
この習慣化アプリは、筋トレのみならず、IQアップや記憶術、
果ては怪しい術や瞑想の記録も取れるように項目を設定してある。
これは勝った。
これはもう、どんなスキルも余裕で習慣になってしまう。
いや参ったな!

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